有害自動販売機規制関連条例における自動販売機の定義
(長野県を除く)46都道府県の有害自動販売機規制関係の条例を定めているうち、自動販売機(等)についてなんらかの定義を行っているのは、最新の条例を確認することができない熊本県を除き、約半数の22都道府県でした。
(福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、岐阜県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、徳島県、香川県、愛媛県、福岡県、佐賀県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)

東京都(埼玉県、千葉県、神奈川県、沖縄県と同じ)の例:自動販売機等
物品の販売又は貸付けに従事する者と客とが直接に対面(電気通信設備を用いて送信された画像によりモニター画面を通して行うものを除く。)をすることなく、販売又は貸付けをすることができる自動販売機又は自動貸出機をいう。

都道府県で条例で対象とする自動販売機を定義づけるときは、自動販売機とはどんなものかをいうのではなくて、どのような自動販売機を対象とするかをいうようです。
つまり、従来は自動販売機とは「物品の販売又は貸付けに従事する者と客とが直接に対面をすることなく、販売又は貸付けをすることができる機器」が当然に『自動販売機』だったのだが、今日では『電気通信設備を用いて送信された画像によりモニター画面を通して(販売又は貸付けを)行うもの』が出現してしまった。そこでさらにこれらについても疑義なく規制対象とすることができるよう、改めてこのような自動販売機の定義付けをおこなったわけです。

「遠隔操作監視カメラ付き販売機」が条例に定める自動販売機に当たるかどうかが争われた例について、横浜簡易裁判所の判例があり、以前ここでも書きました。
当時の神奈川県青少年保護育成条例には「自動販売機」に関する定義づけはなく、業者側は、監視カメラで成人を判別する機能は条例に定める「自動販売機」にはあたらないと主張争いましたが、判決はカメラの画像は不鮮明であること等から、当該自動販売機を条例の対象と認定しました。

現在では条例も改正を加え、『電気通信設備を用いて送信された画像によりモニター画面を通して(販売又は貸付けを)行うもの』も規制対象としてひと安心のようですが、ちょっと考えれば変ですよね。
それはまさに規制のための規制。さきの判決から考えても、モニター画面が鮮明になるなどして青少年への販売又は貸付けが抑制できるのであれば、規制対象とする必要性が見つからないではないですか。それはあきらかに条例の目的を超えた規制である。

何のために条例を作って規制しているのか。それは、条例の本文にでてこない、憲法に保障された「表現の自由」を多数の「常識」により規制しようとすることであることが、この定義づけから読み取ることができるのであります。
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by epole | 2007-11-17 18:43 | 成人向け自販機の黄昏


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