バスから見下ろす飛騨高山市内。
市内には古い町並み区域でなくても、あちこちに古くからの由緒ありそうな建物が建っている。
この、大型バスが通行する、たばこ屋のある場所は古い町並みではなかっと記憶しているのだが、何らかの(規制)区域であることを右側に置かれた木製の看板が示している。
この、軒先すれすれをバスが転回するたばこ屋は、その張り出した軒も、格子も美しい。ただし、写真を一見してわかることだけれど、その美しさを阻害する邪魔ものがそこに数台存在するのだ。
財務省とJTの誤った戦略によりたばこの販売の殆んどが自動販売機によるものとなってしまった現在、たばこの自動販売機の設置は既存たばこ店にとって死活問題である。このたばこ店にとっても、自動販売機が重要な収入源の一つであることは間違いない。
しかしながら、街並みへの悪影響は一目瞭然。街全体として見たとき、その収益と損失はどちらが大きいのだろうか。
これだけ壁のように並べられては、そのうしろに美しい伝統ある格子があることに気づく人も少ないだろうが。わたくしたちは醜悪な風景に慣らされて本来の美しさを自ら失っていることに気付かない。
とても残念な話である。