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自働郵便切手葉書賣下機
自働郵便切手葉書賣下機_a0003909_6322948.jpgこれは、現存する日本最古の自動販売機。逓信総合博物館3階に展示されています。

製作されたのは明治37年(1904年)というからもう百年以上になります。
上部には白く『自働郵便切手葉書賣下機』の文字。当時は「自動」よりも「自働」という用語が専ら使われています。(自働電話など。)「機」の字が使われているのは意外。当時の辞書には「器」のほうが一般的でした。見た目も小ぶりで「器」のほうがふさわしい感じがしますが、「機」を使用したのにはなんらかの意図があるのでしょう。

販売されているのは表題どおり切手と葉書。向かって右に切手、左に葉書が売られます。表示を見ると、切手は3銭、葉書は1銭5厘。切手にはお金を入れるスリットが2すじ入っている。一方葉書はスリットが3すじ。葉書は1銭硬貨と5厘硬貨及び1厘硬貨に対応か。そうすると、切手は1銭硬貨ともう1種類の硬貨に対応ということなのだろうか。

当時の郵便料金を調べてみると、第1種が3銭(4匁ごと)、第2種が1銭5厘となっています。切手は書状用なので、葉書の倍なのだな。これは今日もそれほど変わっていない。絵はがきには1銭5厘の切手を貼ればよい理屈だが、この自働賣下機ではその額の切手は販売されない。
by epole | 2007-08-07 06:32 | 自販機いろいろ


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