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免許証のIC化
免許証のIC化_a0003909_12141348.jpgいまのわたくしの生活の中にはパスポートなどというものはとんと縁が無く、長野オリンピック・パラリンピック開催の際、環境メッセージをソルトレイクシティへつなげるのだと意気込んで作ったパスポートも、今どこにあるのか記憶がないのであります。
ところが聞くところによりますと、現在発行されるパスポートは冊子にICチップとコイルアンテナを組み込んだ『ICパスポート』なのだそうで、パスポートを開いた状態では、10センチほどの距離からICに組み込まれた「氏名、国籍、生年月日、旅券番号、顔写真」といった情報が読み取られてしまうのだそうであります。

これを聞いて、「これは便利!首都圏のJR改札のスイカのように、パスポートを開いてかざすだけで空港の出入国口を通れるようになるのね♪」などと思った私は単純バカのようで、どうやらIC化は旅行者の利便向上を図ったものではなくて、偽造パスポート対策といった治安強化を狙ったもののようです。

確かにパスポート偽造や、他人のパスポートを盗んで写真を張り替えて使用するといったことには対応がしやすいのかもしれない。ただし、現在の技術ではパスポートは「パスポートを開いた状態で10cmの距離から読み取り可能」なのだけれど、将来の技術で「パスポートを閉じた状態で10mの距離から読み取り可能」とならないとはいえないわけで、わたくしは抵抗があるのだなぁ。米国でも、「もし国籍情報に絞ってだけでも読み取り可能となれば、アメリカ人を標的としたテロに利用される」との懸念があるようです。これに対しては電波遮断装置なんかが開発されてくるのだろうか。

免許証のIC化_a0003909_12144090.jpgそうこうするうちに、運転免許証も来年からICタグが組み込まれるのだそうです。こちらは4桁の暗証番号が併用されるので、少しだけセキュリティが高いのか。パスポートはIC化に伴い1000円手数料が値上がりしましたが、運転免許証は450円の値上げとなるそうな。
東京新聞によりますと、民間でも読み取り機を開発し運転免許証を他用途に活用できるようにと仕様は公開されているそうで、「酒類の購入者の年齢確認に使えないか」とする自動販売機メーカーもあるとのこと。

でも、運転免許証で年齢確認して酒を飲んで運転したら笑い話にもならない。せいぜい成人向け自動販売機への活用にとどめてもらいたいものだなぁ。

※ ICパスポートについてはこちら(外務省)をご覧ください。写真の(1)~(3)の説明もあります。
※ IC運転免許証についてはこちら(警視庁)をご覧ください。免許証写真のモデルさんはどなたなのだろうか。。。
by epole | 2006-12-02 12:14 | 総論


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