伊那食品工業(株)の塚越会長には当初50分の予定のところ、質疑を含めて一時間半お話をいただきましたのち、さつき亭で昼食をいただき、その後社員の方に水汲み場、清掃具倉庫、そして健康パビリオンをご案内いただきました。
伊那食品工業の社員は皆、正規の出社時間の30分前に出勤し、皆で清掃活動を行っているそうで、倉庫には必要な芝刈り機、清掃機、草刈り機その他の大物小物の清掃用具が納められています。以前掃除に学ぶため、小布施町のみんなとイエローハット本社にお伺いし、鍵山相談役じきじきに早朝の清掃活動に学ばせていただいたことがあるのですが、ここ、伊那食品工業でも実践されています。
(塚越会長は鍵山相談役と対談をしていらっしゃるようですね。)
健康パビリオンは2階以上が研究所となっている建物で、1階に健康に関する測定施設、展示、売店があります。展示では、さまざまな飲食物のカロリー表示と、やっぱり、寒天のカロリーが低い状況が分かりやすく表示されています。
売店には、北丘工場のかんてんぱぱショップと同じ商品がコンパクトに展示販売されています。
脇には2組の丸テーブルと椅子が数脚置かれ、そばにはカップ飲料の自動販売機が立っていました。
このカップ式自販機にはかんてんぱぱ商品は販売されていません。カップ式に寒天を組み込むのは難しいのだろうか。
ここで、すてきな店員さんの笑顔に誘われて、「
かんてんぱぱあんみつ」等を購入しました。これは今月末までの期限で販売。インターネットショップでも売っているので、ぜひお早めにお買い求めください。
塚越会長には、経営哲学ほか多くをお話しいただきましたが、わたくしには「日本では牛乳について乳脂肪分3.0%以上と定めているのだが、自然の放牧牛の自然の乳はこの基準に合致せず、牛乳として認められていない」ことを、日本に酪農が定着しない行政の問題点として挙げられたことが強く印象に残っています。
といいますのも、数年前に青木村の山羊農家にお伺いしたところ、そこでも「山羊乳は乳脂肪分3.6%以上なくては山羊乳として認められない。しかし、山羊乳の乳脂肪分は季節によって変動し、自然環境では3.6%を下回る季節がある。そのためそのままで殺菌処理をした自然の山羊の乳は法律上『山羊乳』として認められない。」という話を聞いていたのであります。
なんの加工もしない牛の乳、羊の乳が、法令で「牛乳」「山羊乳」と認められないなんて、おかしな国なんだな。このへんな決まりは「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」です。
それと同じような行政による規制がさまざまな場面に残り、その規制に順応した人たちだけを保護している。それを、地方からでも、たとえば特区として対応をできないだろうか。