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「土の中の子供」の自動販売機
私は少し前まで、深夜の街をうろうろと歩いていた。目的もなく、煙草を吸いながら、招かれるように明かりの少ない方へ、街のもっとも暗い位置を探すように歩いていた。彼らに会ったのは、公園の脇にある自動販売機の前だった。停車したバイクに乗ったまま、それぞれがジュースを飲み、煙草を吸い、酔ったように何かを噛み砕いていた。(中略)
車庫へと帰る途中、あの公園を見つけて車から降りた。先日の男達は、今日は来ていないようだった。自動販売機でコーヒーを買い、ベンチで飲んだ。(中略)
十階ほどの古びたマンションを見上げ、あそこから何かを落としてみようと思った。子供じみた発想に、胸が微かに踊った。自動販売機で缶コーヒーを買い、エレベーターを使わずに階段を上がった。

わたくしが読んでいるこの本は、
中村文則 著 『土の中の子供』(133回芥川賞受賞)平成17年上半期

彼はタクシードライバー。四六時中煙草を吸っているのだが、この小説には煙草の自動販売機は登場しない。缶コーヒーは、いくつかの意味で彼の心を一時的に充足させる。
彼が欲しいと思うとき、その近くに自動販売機はある。彼は自動販売機の方に吸い寄せられていくのか。
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by epole | 2010-06-22 00:10 | 小説にみる自販機
非常階段出口を狭める自動販売機設置例
a0003909_1121552.jpga0003909_1115214.jpg松本駅前のローソンの角を新伊勢町の方に曲がり、伊勢町通りへ出るまでの間。いつもは近くで見ている自動販売機を道の反対側から眺めてみた風景。

ビルの隙間に非常階段があり、その道への出口にどーんと置かれているのが、コカ・コーラの自動販売機なのでした。
ここは夜中も人通りが多く、自動販売機を置いて設けたいという気持ちはわかるのだが、このような、非常階段をふさぐような形での設置は、あまり常識があると言いがたいのだな。それはオーナーもそうだが、自動販売機の設置を持ちかけられて、このような形で置いてしまう管理会社の姿勢なのだろう。

近づいてそのスキマを計ったところ、約40センチメートル。火事などが発生したときに人々がよりどころとする非常階段は、40センチのスキマなのでした。わたくしも、このスキマは身体を横にしなければ通れないのでした。

ちなみに、自動販売機が倒れずとも、すこし前にずれたら、この非常階段から人は逃げ出せないことだろう。
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by epole | 2010-06-18 01:12 | 自販機の空間
自販機ディスプレイ
a0003909_0404192.jpg長野市内の自動車販売店舗外に設置された自動販売機のディスプレイ。

おなじみのペットボトル飲料や缶飲料が並んでいるのだけれど、どこか違和感がある。それは、ディスプレイに使われたダミーの歪みなのでした。
ほとんどの自動販売機では、ダミーが丁寧に置かれ、その外観は販売される商品とほぼ同じ形状を見せるのだが、このサントリーの自動販売機では、かなりいい加減にダミーが放り込まれ、ペットボトルも歪み、伊右衛門も昔のペプシコーラのようにセンターが歪んでいる。わたしゃそれを見たとき、最近のコカ・コーラ社の商品のように、新しい形のボトルデザインかと思ったところで、この形だと内容量も変わるだろうと表示を探したところですが、ダミーには容量の表示はもちろん、成分表示もありません。
下の列に展示される缶飲料のダミーも斜めに歪んでいるし、どうにもこうにもいい加減な表示なのでした。

以前から、自動販売機で販売される商品には成分表示がされないという問題が指摘されていましたが、そういえば容量も表示されていないし、賞味期限も表示されていない。食品の販売としては、かなり問題があるのかもしれないと思いました。
とくに、このようないい加減な販売をする自動販売機については。
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by epole | 2010-06-16 00:41 | 自販機の空間
信毎松本専売所沢村営業所前の擬態自動販売機
a0003909_2339868.jpg信濃毎日新聞といえば、全国紙に引けをとらない歴史ある地方紙で、長野県内では圧倒的な新聞シェアを誇り、我が家でも熱心な新聞勧誘員の勧めにより、ここ数ヶ月は信濃毎日新聞の朝刊を配達いただいているのであります。
そんな信濃毎日新聞ですが、松本市内の同専売所は、白壁になまこ模様の、土蔵のような外見を持った専売所が目に付くようになり、そしてその近くには、同様の文様を身につけた飲料自動販売機が置かれるのでした。

写真は松本深志高校の裏手からわが母校信州大学松本キャンパスへ続く通り沿いの、信毎松本専売所沢村営業所。奥が営業所の建物で、白壁になまこ模様となっていて、手前側の道沿いに屋根ととなりに素敵なベンチを伴った白壁になまこ模様という外見を持った飲料自動販売機が置かれています。中町みたいにまわりが同じなまこ壁の風景とあればなおよいのですが、これだけでもまさに、砂漠のオアシスといった感じなのだなぁ。

私の確認した限りでは、このような自動販売機は信毎松本専売所山辺営業所前、信毎松本専売所島立営業所前にも置かれています。
調べてみますと、信毎松本専売所は「なまこ壁蔵風営業所」として、平成15年度に松本市都市景観賞を受賞しているのでした。HPには受賞対象となった5営業所を含め9つの営業所が紹介されています。
自動販売機の外観を建物に調和させる。当たり前のようでなかなか気づかれないことを実施する企業の姿勢を強く感じました。近々にインタビューに行きたいと思うのでありました。
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by epole | 2010-06-09 23:40 | 景観と自販機
美容室前の木柄飲料自動販売機
a0003909_23495797.jpg先日iPadが発売されたところですが、いまだに販売店は限定され、いまだに発売を見ない県もあるとのこと。そんななかで信州では、長野市内ではケーズデンキとソフトバンク長野駅東口店、松本市内ではエイデン渚店でiPadが販売されており、わりあいと手に届きやすいところにあります。わたくしも昨日松本市渚のエイデンにより、iPad本体を手にとって10分ほどいじくってみました。

以前からテレビやパソコン画面で見ていたとおり、それは我が愛機MacBookの蓋をA4版からB5版にして本体から取り外したようなもので、キーボードがないことに違和感を覚えるものでした。それで、私には孫さんのような特別なときめきは起きないのでした。
逆に、本日ジョブス氏が発表した新型iPhoneには心を惹かれています。この大きさだったら、気持ちよく持ち歩けるし、新聞も読みやすそうなのでした。わたしはiPhone派?

さて、写真は松本市の城山らへんの美容院前の飲料自動販売機。木目模様が硬そうな、とても心地よい質感を感じさせる。でも、触ってみるとただ、自動販売機に木目がプリントされているだけなのだ。
これは、この美容院の外見によくマッチしている。設置する人の気持ちがよく伝わった自動販売機なのだな。
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by epole | 2010-06-08 23:50 | 自販機の空間
長野駅6番線の駅そばの自動券売機
a0003909_22502633.jpgまだ朝七時前だというのに、長野駅の6番線ホームでは、駅そばが開店しています。眺めていると、人々がいれかわりたちかわりそばやらうどんやらを食べていき、結構な繁盛のようです。
この繁盛を支えているのが食券の自動券売機で、おばちゃんはお金のやり取りなどあまり気にせずそばやらうどんやらつくりに専念し、一人でお店をきりもみできるのだな。

a0003909_22505188.jpgその券売機のボタンは5列×6行で30。基本的には上の2行がそば、中の2行はうどん、下の2行はトッピングに振り分けられていますが、もともとが駅そば屋であるからか、メニューとしてはそばのほうが多いため、中ほどのうどんの群れのなかに「たぬきそば」が、下のトッピングの群れの中に「とろろそば」が紛れ込んでいます。
もともとはそばメニューは黄、うどんメニューは赤、トッピングは青で表示されていたようなのですが、いつのころからかその辺の区別がいい加減になっているようなのが面白い。

うどんメニューはそばメニューに比べて2つメニューが少ないのだが、うどんもそばも値段がいっしょなのだから、たとえば券売機にない「たぬきうどん」を食べたい人は、「たぬきそば」の食券を買ってリクエストすれば、特別に作ってもらえるのかもしれない。

持ち込み容器は20円。急いでいるときはこれに限るが、隣にはあまり座りたくないところですね。
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by epole | 2010-06-06 22:51 | 自販機の空間