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「会社観光」の自動販売機 その4
丸の内・三菱電機ビル前の屋台で「アリババ弁当」を買った僕は、皇居前広場へと向かった。ベンチを探してそこで食べよう、という心づもりである。恵比寿などで仕事をしていると、その辺の所々にジュースの自販機があるものだが、このあたりでは見当たらない。皇居前広場まで行けば、飲みものを売る店くらいはあるだろう。
楠公の銅像前の売店でウーロン茶を買い、ベンチを探した。

私が読んでいるこの本は「会社観光 47 噂の「アリババ弁当」を楠公像の前で食らう」(泉麻人著1995.9)

アリババ弁当でジュースも売ったらいいのに。
さて、私の頭の中にある恵比寿は再開発が進んで、そこには自動販売機がなかなか見当たらないのだが、当時は所々にあったのだろう。再開発によって町全体の調和と美観が図られると、どうしても自動販売機は表に出ることが少なくなる。

この随筆には「39 自由の女神を見下ろすNY住銀マンのオフィス」として、ワールドトレードセンター96階にあった住友銀行のオフィスが登場している。
決して忘れることのないあの日、ワールドトレードセンターは崩れ落ち廃墟と化した。そのことが夢の中のように、そこに日常のオフィスの風景がそこに語られていた。
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by epole | 2008-09-30 06:57 | 小説にみる自販機
「会社観光」の自動販売機 その3
セブンアップの日本代理店としてスタートした現チェリオだが、当初、透明の炭酸飲料の市場は三ツ矢サイダーとキリンレモンに支配されており、苦肉の策として、色のついた炭酸飲料の世界へと参入することとなる。そこで編み出されたのが、ファンタやミリンダよりもデカくて値ごろなチェリオであった、というわけだ。
そしてその後、主に昭和40年代、50年代にわたって僕のような高校サッカー部員や自衛隊員、社長から聞いた話では巨人軍の多摩川練習場前にはいまでもチェリオびんの専用自販機が備えられているという―そういった、とりあえずノドの渇きをいやすべく大量にゴクゴク飲みたい体育会系の人々を中心に、チェリオはこよなく愛され続けてきた。

私が読んでいるこの本は「会社観光 45 チェリオ社の新兵器は”ドクター中松の頭茶”だ」(泉麻人著1995.9)

缶の自動販売機はどこの商品でも入れられて、ダイドーのような他社の昔の商品を「復刻版」として販売することも可能ですが、びんではどうしても「専用」の販売機となる。そのような市場では、販売量が少ない商品はなかなか継続ができないのだろう。

業界の書籍を読んでも、この文章のような飲み手の印象、解説はでてこない。このような散文がとても大事な資料となるのだな。
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by epole | 2008-09-29 06:53 | 小説にみる自販機
毎日新聞 発信箱「ウォール街流」の自動販売機
歴史的倒産のその日、リーマン・ブラザーズ証券では、大の男たちがチョコレート菓子の自動販売機に走った。社内でしか使えないプリペイドカードの残高を早く使い切ろうという駆け込み買いだ。前の週には、「万が一」に備えてカードへの入金をごく少額に抑える社員もいたという。

私が読んでいるこの記事は9月26日付け毎日新聞発信箱「ウォール街流」(毎日新聞経済部 福本容子)

ここでわかるのは、
1 リーマン・ブラザーズ証券では、社内でしか使えないプリペイドカードが導入されていたこと。
2 リーマン・ブラザーズ証券社内専用プリペイドカードが使用できるチョコレート菓子の自動販売機があったこと。

会社専用のプリペイドカードが発行され、それが使用できる自動販売機が開発されるというのは大変なことで、それだけリーマン・ブラザーズ証券自体が巨大なマーケットであることをあらわしているのだな。
リーマンの社員が走ったのは、チョコレートの自動販売機だけなのか。飲料とかパンとかもしかしたら傘の自動販売機があるのかもしれない。リーマンの社員が傘の自動販売機に走る姿が目に浮かぶようだ。
チョコレートの自動販売機の前には列ができただろうか。一人いくつまでという暗黙の了解が生まれただろうか。

情景を思い浮かべると、この記事に書かれたのが、ほんの一部分の切り抜きにすぎないことがよくわかるのだ。(それは当たり前のことで、食いつくのはわたくしくらいなのだろう。)
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by epole | 2008-09-27 10:12 | 小説にみる自販機
「横道世之介」の自動販売機
「俺さ、どっちみち大学辞めようかと思ってたんだよ」
結局、珈琲代が惜しいからと、倉持はお濠が見下ろせる遊歩道のベンチに世之介を連れて行った。途中、自動販売機の前で、「何、飲む?遠慮せずに好きなの言えよ」としつこく訊くので、「じゃあ、ファンタオレンジで」と、世之介は自らボタンを押した。

私が読んでいるこの文章は「横道世之介(148)」(吉田修一著。毎日新聞連載中)

毎日新聞連載中の「横道世之介」は、1980年代が舞台の青春小説らしい。「お濠を見下ろすことができる→お濠が見下ろせる」のような短縮はこのころからのものか。最近私が多読する明治期の小説類にはこのような用法は見あたらない。
「珈琲代が惜しい→ベンチに連れて行く→ファンタオレンジで→ボタンを押す」というのは、なかなかテンポよく、行間を読む感じがある。昔の人が読んだら何のことだか分からないだろうが。

普段はあまり新聞小説など読まない私でありますが、本日(2008年(平成20年)9月27日(土))の毎日新聞統12版9面(経済)の最下段に置かれたこの連載小説のなかに「自動販売機」を発見するというのは、野生の勘というべきか、それとも職業病か。
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by epole | 2008-09-27 07:37 | 小説にみる自販機
顔識別年齢認証装置付き自動販売機の限界
9月26日付けで共同通信が伝えるところによりますと、福島県喜多方市で今月、少年が成人識別カード「taspo(タスポ)」のいらない顔認証方式の自販機で顔をしかめるなどして認証をかいくぐってたばこを購入し、喜多方署に補導されていたとのことです。

フジタカの開発したこの「顔識別年齢認証装置付きたばこ自動販売機」は、通常の使用であれば100%近い精度で対象が成人か否かを識別するスグレモノですが、ちょっとした工夫で年齢など簡単にごまかされるものなのだな。これはやはり、たかが機械の限界というところか。

この年齢識別装置を利用すれば、街中に成人向けおもちゃの自動販売機があふれても、誰も文句が言えないと思い、ひそかに応援をしていたのですが、これでは役に立ちません。
きちんと対応がされるまで、お上のお墨付きは与えないがよろしいと思いますが、いかが。
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by epole | 2008-09-26 19:51 | たばこの自販機
「会社観光」の自動販売機 その2
高校のサッカー部時代、練習場脇の売店にチェリオが置いてあって、きびしい練習後に仲間たちと一気飲みをしたときの味が忘れられない。ファンタよりもひと回り大きくて、そのガラスびんの下半分は五本の指が食い込みやすいように、凹凸の形状になっていたのだ。最近あの独特のチェリオびんとはとんとごぶさたしている。はたして健在なのであろうか。(中略)
チェリオが発売されたのは昭和39年ごろ。あの凹凸のガラスびんは、業界では”296”と呼ばれ、自衛隊の寮内に専用自販機が結構入っているという。(中略)
296グニョグニョびんは隊員の間で人気を博し、新しいボトルに変えようとしたときにクレームがきたほどだという。

私が読んでいるこの本は「会社観光 44 自衛隊員はチェリオがおスキ」(泉麻人著1995.9)

この文章は、週刊朝日に1993年から1994年まで連載されていたもの。当時は自衛隊にチェリオのびんの自動販売機が入っていたのだな。現在はどうだろうか。
わたくしも1990年ころ東京都文京区に住んでいて、よく出かけた目白台図書館の横の商店に、びんのチェリオの自動販売機があったことをしっかり覚えているのだ。
296mlの大きめのびんは、こどもには少し大きめでうれしくて、大人には、手袋を着けていても持ちやすいんだな。その辺が自衛隊員の人気のもとなのだろう。
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by epole | 2008-09-26 06:12 | 小説にみる自販機
「会社観光」の自動販売機 その1
横浜へ行った。横浜といえば、いまはランドマークタワーであろう。しかし、70階にあるスカイラウンジ「シリウス」や、69階の展望フロアに上って下りてきても能がない。だいたい長時間の行列を覚悟しなくてはならない。じゃあランドマークのなかで、一番高い所に入っているオフィスに侵入してこよう、ということになった。(中略)
現在、実質的に最上階の47階には「NTT神奈川本部」という企業が入っている。ちなみに46階は「日本農産工業株式会社」、45階に「東京海上神奈川本部」といったあたりが最上部を占めるメンツである。
ロの字形の内っ側の部分にトイレと食器洗い場、自販機などを置いたちょっとした休憩所が設けられている。47階のその場所で、ペーパーカップのコーヒーなど飲みながら待機することにした。

私が読んでいるこの本は「会社観光 10 横浜ランドマークタワー最上階のオフィスを覗く」(泉麻人著1995.9)

いまはどうだかわからないのですが、当時ランドマークタワーの最上部にオフィスを構えるのは47階の「NTT神奈川本部」であったらしい。そして、その階の一角にはトイレと食器洗い場と共に自動販売機も置かれているのだった。人が生きてくのに必要な部分が切り取られてそこに存在しているようだ。そして当然自動販売機はそこにあるのだ。

さて、この本は「会社観光」という本なのだが、その後ろに長々と副題をつけたのには訳がある。他のチャプターでも自動販売機が出現するのだ。つづくのだな。
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by epole | 2008-09-25 01:19 | 小説にみる自販機
やかましい小布施駅前のコカ・コーラの自動販売機は修正された。
a0003909_635843.jpg朝方人間の私は毎朝のラジオで生島ヒロシさんの放送を聞いているのだが、今日9月24日の放送では、ひとからもらった「有名な信州小布施の栗きんとん」がおいしかったとの発言があり、人のつながりが、また新たな広がりを見せていくことを再確認したところです。

さて、その小布施駅には駅舎に食い込むようにコカ・コーラのシーモ自動販売機が設置されているのですが、それがどうも最近うるさいのであります。

この間までも、小ロータリーの向こう側のダイドーの自動販売機が時折なにかしゃべっていたのですが、それはそんなに頻繁ではありません。しかし、このコカ・コーラの自動販売機は朝からずっとのべつ小さなスピーカ特有のあのしゃらしゃらした音でコマーシャルを流し続けています。

小布施駅は、北斎館を中心としたにぎわいから徒歩で10分ほども離れており、とても落ち着いた静かな駅であります。電車は20から30分毎に入るので、それまで多くの来訪者が駅前にたたずみます。そこで、また小布施を訪れようと思索しているときに、無人の箱から宣伝が流れるのは風情を台無しにし、小布施にダメージを与えるものであります。

コカ・コーラはこの自動販売機を直ちに黙らせていただきたい。

PS.このブログを書いた9月24日から音がやみ、元の静けさが戻りました。さすがだ!ありがとう。コカ・コーラ!!
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by epole | 2008-09-24 06:01 | 自販機の空間
大黒屋からみる自動販売機
a0003909_21283236.jpg墨田区の職人さん。江戸木箸の大黒屋さん。

道と店の間には小さな生垣の空間。木の戸をあけて店内に入ると、奥に小さな畳の間。左側には背の高い三角形のディスプレイの両側面にずらりと木箸が並んでいます。私に「粋」という言葉など理解できるわけがないと知りながら、なんと粋なことだろう。

店内から外を見ますと、道路の向こう側に、自動販売機、駐輪場、箱型の白い建物。

鴨居の上には石原東京都知事から贈られた賞状がしずかに飾られています。
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by epole | 2008-09-21 21:29 | 自販機の空間
自由が丘の顔認証年齢識別装置付きたばこ自動販売機
a0003909_20534883.jpg今回東京に電車で出かけた3人の中で、スモーカーでないのは私だけだったのですが、JR東日本が全車禁煙であるため、発がん性物質を含む、特に喫煙者の周囲の人々に被害をもたらす煙に悩まされることはありませんでした。これがJR東海の特急しなのともなりますと、禁煙席であるにもかかわらず、乗った瞬間から車両にしみついたヤニ臭さが全身を覆い、座席にはどんなに拭いてもとれないヤニがねっとりとして、服に髪の毛に皮膚にたばこ臭がしみついてとれない、さらにそうとうに薄めたたばこの煙が空調で車両を巡回し、いやおうなしに乗客の肺に吸い込まれるという被害をこうむるわけで、東京―長野間がJR東日本でよかったと思わずにはいられません。

さて、毎日新聞によりますと、厚生労働省の研究班は、たばこの価格を千円に設定した場合、喫煙者の96%は禁煙を試みるものの、多くの者は失敗し、以後高いたばこ代を支払うはめになり、結果的には以後10年間に九兆円の税収増が見込まれるとの予測を公表しました。
喫煙者は完全に舐められたわけですが、では、どうすれば見返すことができるのか。意地でも吸い続けて税収増に貢献するか、禁煙を全うするか。どちらにせよ、なめられ続けることなのだな。


このようなときに私が期待するのは「第2のタバコ」で、かつてビール会社が発泡酒という新しいカテゴリーを開発したように、品質を変えて高税率を回避するような商品の開発を待ちたいところであります。
しかしながら、値上がりで利益を上げるのは国も寡占企業たるたばこ会社も同様で、棚ぼたの高収益を得るのは間違いありませんから、「第2のタバコ」など開発するわけがありませんなぁ。

さて、東京に行った一行のあとの二人はタスポを所持しておらず、煙草の仕入れに苦慮しているようです。世の中には「顔識別年齢認証装置付きたばこ自動販売機」というものが存在することを教えてあげたところ、知らなかったなどと田舎者のようなことをいう。それで、自動販売機を眺めて回るのですが、東京もなかなかフジタカのたばこ自動販売機に行きあたらない。見つからないとあきらめかけた時、自由が丘の駅近くにそれはありました。
無事に顔認証されて、煙草が買えてよかったね。
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by epole | 2008-09-17 20:38 | たばこの自販機