嫌煙権の将来展望(これからどうなる日本・世界・21世紀)の自動販売機
そして、日本専売公社は、テレビ、ラジオによるコマーシャル、自動販売機の増設などにより、なりふりかまわず売らんがなの姿勢を強めており、同時に、国民の公衆衛生を預かる厚生省が大蔵省に気がねして、実効性ある喫煙対策をほとんど全くしていないという問題がある。
そこで、これらを社会的に告発していくことが必要であることは勿論であるが、より重要なことは、新しい喫煙者群の発生を防止することである。そのための方策として、次に三点指摘しておきたい。
まず、義務教育の中に、喫煙の害を教える本格的カリキュラムを入れることである。(中略)
次に、たばこ自動販売機は撤廃すべきである。子どもたちが自動販売機からたばこを入手することが多い現実を放置することは、未成年者喫煙防止法からいっても許されない。
三つ目は、テレビ/ラジオによるたばこコマーシャルの禁止である。(中略)
世界各国に遅れをとっているわが国でも、今世紀末までには、嫌煙権が制度的に確立するであろう。同時に、たばこ産業は滅びゆくべき産業として議論の対象になるであろう。

私が読んでいるこの文章は「嫌煙権の将来展望」(伊佐山芳郎) (岩波書店編集部編「これからどうなる 日本・世界・21世紀」1983年5月20日第一刷発行 1983年7月21日第5刷発行)

前世紀後半の1982年、岩波書店編集部は各分野から専門家578名を選び出し、個別にテーマをたて執筆を依頼。それを集約したのが本書であります。
この文章の筆者である伊佐山さんは弁護士で、嫌煙権推進の立場からたばこ産業を論じている訳で、当然記載されたような将来を描いたのであろう。
さて、21世紀も8年を経過したが、たばこ自動販売機については年齢認証装置が備えられ、未成年者が以前よりたばこを購入する環境が狭まったということだけのようだ。

しかしながら、喫煙者が節制をもってたばこをすっている姿は25年前からは予想がつかないものであった。このころは、狭い電車の車内でも、ふつうにたばこをふかしていたなんて、いまからは予想もつかないのだ。
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by epole | 2009-01-30 07:02 | 小説にみる自販機


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