「不味い!」の自動販売機

かつてこの日本の水は非常に美味しかった。眩しいほど無垢の液体だった。沸かして殺菌などせず、生水がそのまま飲める国など、地球広しといえどもそう数は多くなかった。ところが、今、この国の水は正直言って不味くなってしまった。山林の伐採や住宅・工場の建設、堆肥農業から化学肥料の農業への変化、生ゴミ焼却灰の埋土など、自然環境の破壊や汚染がどんどん進んできた結果、本当に美味な水は数えるほどしかなく、滑稽なことに政府自らが「名水百選」などと称して「美味い水はここです」なんて選定している有様である。だからその美味しい水も珍重されだしてそれが商業化され、今では百貨店やスーパーマーケット、食料品店、自動販売機でも売られることになった。自動販売機をのぞけば、必ず「天然水」とか「ミネラルウオ-ター」とかがあって、200cc容りで110円とか120円で売られているのが普通になってきた。

私が読んでいるこの本は、「不味い!」(小泉武夫著2003.5.30発行)

人口の増加により、あらゆる水系の上流に人が入ることとなった結果、どんな清水であれ、上流の登山者の排せつ物による大腸菌汚染が懸念される中、なかなか清水を汲んでそのまま飲むわけにはいかない。そんな衛生意識の普及も私たちが美味しい水に出会う機会を奪ってもいる。
わたくしのもう一つの本拠地である安曇野や松本では、いまなお井戸の美味しい水がいただけるのは、世界でも珍しいことだったのか。

小布施町は安曇野のように豊富でおいしい水ではないが、なぜか酒とワインとコーヒーはとびきり美味しい。かつて小布施ッションの講師として小布施を訪れた味覚人飛行物体小泉先生も美味しいお酒と料理に写真のとおりとなられました。(写真は小布施ッションへのリンクです。)
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by epole | 2008-09-14 10:11 | 小説にみる自販機


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