米の公立学校がコーラ類販売停止
5月4日付けで読売新聞が伝えるところによりますと、米国市場の清涼飲料大手であるコカ・コーラ、ペプシコ、キャドベリー・シュウェップスの3社は5月3日、糖分を加えた炭酸飲料などを公立学校で販売することをやめると発表しました。これは、子供の肥満の増加を懸念する健康団体や各州保健当局の要求に応じたもので、2009年までにすべての公立小中学校の食堂や自動販売機からコーラ類が姿を消すことになり、脂肪分を減らしていない牛乳(全乳)も学校現場から追放されると伝えています。

学校での高カロリー飲料の自動販売機での販売を抑制しようとする動きは従来からありまして、2005年8月16日にはアメリカ飲料協会(American Beverage Association)が小学校では水と100%ジュースを提供すべきなどとうたった「学校における低カロリー又は高栄養価飲料とソフトドリンクについての新しい制限プラン(PLAN CALLS FOR LOWER-CALORIE AND/OR NUTRITIOUS BEVERAGES IN SCHOOLS AND NEW LIMITS ON SOFT DRINKS)」を発表していました。

クリントン前大統領立会いのもと合意されたガイドラインの内容はほぼこれに沿ったもので、小学校では水、砂糖を加えないジュース又は低脂肪乳8オンスのみ販売され、中学校では同様の内容で10オンス、高校でもこれに加え水やお茶や低カロリースポーツドリンクなど12オンスのみ販売されることとなるようです。(1オンスは29.57ミリリットル。)

今回の合意にあたっては、アメリカ飲料協会アメリカハート協会クリントン財団といった団体が大きな役割を持ったようで、記者会見でも業者のCEOらに加え、クリントン前大統領をはじめとする団体の長が参加しています。 (Don Knauss, President and CEO, Coca-Cola Company; Dawn Hudson, President and CEO, Pepsi-Cola North America; Robert Eckel, President, American Heart Association; Former Governor Mike Huckabee, Former President Bill Clinton; Ralph Crowley, President & CEO, Polar Beverages; Susan Neely, ABA President and CEO; Gil Cassagne, President & CEO, Cadbury Schweppes Americas Beverages)

米国の公立学校の児童生徒は約3500万人だそうで、公立学校で売られている清涼飲料水の87%が販売できなくなるということ。一見飲料業界には痛手のように見えます。しかしながら、系列のジュースへ商品をシフトすればいいわけだし、学校で買えない分、校外で買う量が増えるかもしれない。また、全体の売り上げに対する比率としてはたいした量ではないとの指摘もあるそうです。新しいダイエット飲料の宣伝にもなりますし。

今回の措置は「規制」ではなく「合意」。
団体の力の強さ、前大統領の活動、業界の巧みさなどを感じたものであります。
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by epole | 2006-05-05 04:25 | 自販機ニューズ


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