ペナントの自動販売機
ならば街道まで抜けてしまおう、きっと別の店も見つかるに違いない。ところが街道に点っている灯りは清涼飲料の自動販売機と車のヘッドライトだけだった。道路の両側は生気の感じられない工場か倉庫、そうでなければ昔のままの農地だった。

私が読んでいるこの本は、礒埼憲一郎著「ペナント」株式会社新潮社発行 「終の住処」収録 2009年7月25日発行 2009年8月9日3刷

この小説の題である「ペナント」は、昔旅先の観光地で売っていた長三角形の布地の、壁に貼るやつですが、ペナントの自動販売機という訳ではありません。
主人公が飲食店を探して街をさまよう数ページの中にこの場面が登場するのですが、なんということはない、田舎の普通の光景を言い表しているようです。ただ、私にとっては、シャッターを閉じた商店が登場しないのが面白い。私の中にはシャッターを閉じた商店と、煌煌とあかるい自動販売機がいつも対となっているからなのであります。
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by epole | 2013-08-18 22:24 | 小説にみる自販機


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