「自動幸福販売機」の自動販売機
無形のものの売買テーマも、いつも何作かある。たとえば、悪魔との取引き。しかし、これはあまりにも書かれすぎ、なまじっかなことでは驚かなくなっている。また、悪魔物は小説に仕立てやすく、採点をからくせざるをえない。
これは悪魔物を根本からひっくりかえしたような発想で、販売機を持ってきたのがアイデアである。その効果も珍しく、そういうものかもしれぬという気にさせる。神社やお寺のオサイセンを連想させるせいかもしれない。ストーリーもよく考えてある。

私が読んでいるこの本は「ショートショートの広場②星新一編」1989年2月15日第1刷発行1998年7月10日第21刷発行の星新一氏による選評。
この「ショートショートの広場」は、星新一氏が「ショートショートランド」「イン★ポケット」「小説現代」を発表母体として実施した「星新一ショートショート・コンテスト」の最優秀・優秀作および十点満点中6点以上の作品をまとめたもので、上記は寺井容さんの作品への選評。

星新一氏は自動販売機好きとして知られているが、作品に登場する自動販売機はそう多くない。そんななかで、一般からよせられたショートショートには自動販売機が登場しているものがある。
ショートショート自体の筋はよくわかって面白いが、若干説明的で、それが残念だったのだけれど、職業でないから仕方のないところではありました。
ちなみにこれは1984年度の作品。まちなかに自動販売機があふれだしたころの作品だな。
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by epole | 2011-06-12 03:05 | 小説にみる自販機


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