「コンドーム秘話」の自動販売機
この時点でぼくが想像していたコンドームというのは、ちょうど事務用の指サックのようなものであった。ああいう形くずれしないほどの厚いゴム製で、スポッと嵌めてそれ行けやれ行け、という感じで使用するに違いないと思ったのである。時々薬局の脇道などに設置してあるコンドームの自動販売機には、サンプルの箱が見えるように提示してあるが、あの箱にはきっと一個だけ、指サック形のコンドームが入っているのだろうとぼくは想像した。
「うーむ。一回百円か、高いなあ」

わたくしが読んでいるこの本は、
原田宗典著  『コンドーム秘話』(「十七歳だった!」収録。1993年6月24日第一刷発行1994年7月19日第10刷発行)

原田さんが著作「十七歳だった」で描く自動販売機の世界を辿ってまいりましたが、4回目となる今回で完結であります。
今回登場は、コンドームの自動販売機。コンドームの自動販売機は、長野県外の裏道を歩いたりすると、わりと頻繁に遭遇するのですが、長野県内ではめったに遭遇することがないものであり、たまに道端にあったりすると、思わず写真をとってしまうのでありました。
ちなみにコンドームの自動販売機の多くは全国的には引用文にもあるように薬局近くにあるようなのですが、長野県内で多くコンドームの自動販売機が置かれているのはいわゆる成人向け自動販売機の一群の中で、500円から1000円くらいの低価格帯の商品とともに売られていることが多いのであります。つまり、長野県ではコンドームは性病予防といった教育的意義よりも、大人のおもちゃやエッチDVDと同列に思われているということを物語っているような感じです。
それにしても、コンドームはコンビニや薬局やスーパーで陳列され、容易に買うことができるから、自動販売機はなくても別に困りませんが、大人のおもちゃはコンビニやスーパーや薬局や、ふつうのおもちゃやさんでさえ取り扱われていないから、こういうものこそ自動販売機で販売する意義があると思うのですが、実体はその逆なのだな。
長野県内では大人のおもちゃ販売店は長野市の「パパ」一店舗だけだと思うのだが、それが欲しいという県民は、自動販売機以外でどのように調達をしているのだろうか。
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by epole | 2010-03-03 22:19 | 小説にみる自販機


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